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2007年06月27日

マレーナ/モニカ・ベルッチは哀しかった

マレーナ/モニカ・ベルッチは哀しく、気高い女性の生き方だった
ニュー・シネマ・パラダイス』 『海の上のピアニスト』のジュゼッペ・トルナトーレ監督作品を、ツタヤオンラインTSUTAYAでツタヤレンタルしました。

美しい人妻マレーナは、モニカ・ベルットというイタリアの宝物と呼ばれる女優です。
あまりにも美しく、しかもナイスバディなため、
男たちからはエッチな視線を、女性からは嫉妬の目を向けられます。

マレーナが何を思ったか、どう感じたかはこの映画マレーナでは一切かかれていません。
マレーナにあこがれる12歳の少年レナートのストーカー的な目を通して、
マレーナの行動が描かれるだけだからです。

でも、
街中を歩いて、一人暮らしの父親の家に通うマレーナを、
街中の男たちの視線がなめ回しても、
マレーナはよそ見もしません。

女たちから「下品な」とうわさされても、
ハイヒールの靴や豊満な胸がチラッと見えるようなワンピースを着続けます。
(でも決して、エッチな服ではありません。
20代のきれいな現代女性が着るような上品な服です。
ボディコンでもないし。

でも第2次大戦が始まった頃のイタリア、
それも田舎のシチリアでは、目立ったのでしょうね)


自分の美しさを誇示するわけではないけれど、
自分のスタイル、ファッションは曲げずに歩く姿は、
マレーナを演じた女優モニカ・ベルッチが、
やせたモデルのような女性よりも、
グラマラスな女性らしい体つきの女性を自分は好む、
というような意味のことを言ったと聞いたけれど、
それと似ているな〜と思いました。

自分の好きなこと、好きなファッション、好きな生き方は貫き通す、
というプライドが、
マレーナにはあったと思います。


なのに、
いえ、だからでしょうか、
第2次大戦が終わって、シチリアにアメリカ軍が来た日、
独裁者ムッソリーニから解放された日、
マレーナは街中の女たちにリンチされるのです。

夫が戦死して、
食べ物に困ったマレーナがドイツへい相手の娼婦をしていたから、
という理由で・・・。


男たちも、町中の人が見ている中での、
おばさんたちによる壮絶なリンチ。

誰も助けない。
レナートも助けられない。
手で、顔をおおうだけ。


哀しかったな・・・・。

弱い者が、さらに弱い立場のものを集団でいじめるという構図が。


街から出て行けとおばさんたちに言われて、
出て行くマレーナ。

しかし、戦死したはずの夫が帰ってきたのです。


行方しれずの妻マレーナを思う夫に対し、
少年レナートは手紙を書きます。


「奥さんは、あなたのことだけを愛していました。

○○雪の電車に乗りました」

と。


その1年後に、
夫と腕を組んで、マレーナが戻ってきました。

自分をリンチにしたおばさんたちがいる町に。


威張るわけでもなく、卑下するわけでもなく、
淡々と夫婦二人で街中を歩いていきました。


その後、
市場にマレーナが一人で買い物に来ます。

「よく来るわね」とうわさするおばさんたち。


でも、リンチしたおばさんが、
「○○夫人」
と声をかけるとマレーナは、
「こんにちは」
と答えたのです。

驚きもせず、淡々と挨拶していました。


だからでしょうか、
こんにちはとおばさんも挨拶を返し、
マレーナは受け入れられたのです。


その市場での買い物のときのマレーナの服装は、
かかとの低い、おばさんがはくような靴。

服装も茶系で、ちょっとおばさんじみてきていました。
相変わらず美しかったけれど・・・。


だけど、
やっと主婦らしい服装になったマレーナだったからこそ、
おばさんたちは受け入れたんだと思います。

やっと、
同じ人妻、同じ専業主婦であるという立場で、
マレーナを受け入れたのでしょう。


弱音を吐かず、
群れにもなじまずに、
料理をつくりに自宅に戻るマレーナの後姿は、
若奥さんから所帯じみた奥さんに変わったけれど、
やっと安定した生活を送れるのだろうと思えました。

これからは夫もいるから、
地域のおばさんたちにも受け入れられるだろうし、
それなりに幸せに暮らしていけるんじゃないか。


未亡人の立場の弱さ、
男の後ろ盾のない女への女による攻撃(男もだが)のこわさが、
とても哀しかった・・・。




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